石炭
年上キラーチョッパー
「もっといっぱいの石炭を釜に入れるんら!」
「ふ、っふぁいっ!」
お腹が一杯になったら早速ルフィは外に登った。ゾロは酒瓶だけ抱えて車内に入ろうとしてナミに殴られて大袋の残りを持ち込んだ。
俺もお腹に慌てて詰め込んでまだ口の中に飲み込めない。
「ほら急ぐんらよ!」
「は・・はいっ!」
貯めた蒸気と追加する石炭でこの列車が走るそうだ。
ドラムの暖炉とは比べ物にならないほど熱いし大きいけど、どこか似てる。
薪のはぜる音。石炭の吹き出す音。
心の中でだけでもうっとりと浸っていたくなる。
「手を休ませるんらないっ!」
年上の女性の怒号と炎が身体に与える熱のチリチリ感。
(元気かな・・・?けどこんな時にこんな事思ってるって聞いたらきっとドクトリーヌは「後ろを向くんじゃないよっ!」って怒るよなぁ・・・)
車体に後ろから来た衝撃に思わず手が空のスコップを振り回してしまった。
「なんだぁ?」
「後ろを向くんらないよっっさっさと釜を閉めるんら!」
「・・・・・・・・・・・・はいっ!」
線路を掴んだ衝撃も笑ってやり過ごして、向かうは大雪じゃなく大波。
>> DATE :: 2005/05/17 Tue