秘密
rokiさん
目にとめるべきじゃなかったのに
例えばそれはかけた耳からサラリと落ちた髪の毛とか
シャツの袖から伸びた二の腕の柔らかそうな感じとか
ましてやあいつのスカートの中身なんて。
今日もあいつは眠っている俺に文句を言った後
ひらりと身を翻して去っていく。
その瞬間に覗く内腿が白く光るのを、俺はまた目にとめる。
別にそんなことは、ただのもうけだと流せばいいのに
その光は体の何処かに焼き付いてしまい、瞬き続ける。
そして夜眠っている時に、夢の中でまばゆく光り
大胆なポーズを照らし出すのだ。
思わず跳ね起きるような蠱惑さで。
あんまり煩く光り続けるので
ある日とうとう手を伸ばして
"中身"を思う存分教えてやった。
俺の体に。
そしてあいつの体に。
わかれば消えるかと思った光は
俺の奥に更に染み込みんでいき
今度は毒となって身体の中を巡り出す。
血肉となってしまい、もはや取り出せない。
強い光は目を焦がす。
過ぎる薬は毒になる。
触れてしまった掌が「もっと」と欲しがるから
俺は今日も、アイツの中に忍び込む。
<後書き>
詩人には、なれねぇ
ルビビよりも比重の重かったゾロナミの部分にrokiさんが文を付けてくれました。
視覚的に幻惑されていくゾロの男性心理が何ともリアルですね。
染み込んだ毒に焦がされてしまったゾロという
何とも私のツボをつつきまくるんです!!
何とも快楽的な繋がり文をありがとうございました。
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