2005映画「オマツリ男爵と秘密の島」ネタバレ炸裂

長いし、はっきりネタばれてます。
けどそれでも見て欲しいなという応援も含めて。


暗くうねる波の中からオープニング
黒の静かな空間に浮かぶ

もし君がーーーー
海賊の中の
海賊の中の
海賊の中の
海賊であるならばーーーー
信頼する仲間を連れてこの島に来るが良い
島の名前は・・・・・・


もの凄く綺麗な背景なんですよ。
一転、メリーの上ロビンとウソップが流れ着いた瓶の中の手紙と地図を広げたのが始まり。

鼻筋の非常に通ったロビンが美しいです。
今回のキャラ絵は静止画よりも動画。尾田さんがイラスト集Color Walkに作っている世界を動画として導き出したそうです。表情とかが良いんですよ。その動きが今回のテーマに繋がるように作ったそうです。
脚本も今までワンピは知らなかった方「料理の鉄人とかに関連した方らしい」だそうで。
ですから妙なカップリング重視無し。
ひたすら原作の仲間の会話と突っ込みの応酬。


とくればゾロとナミの会話が続いてることが多いって事です!!
(ゾロナミフィルター付いてるからうほほv)
ナミの説明にゾロが突っ込んだり、島に上陸すれば並びっぱなしで仲良く上陸vだし。
そして金魚すくいでは頑張りサンジ君を尻目に全く視界から消して旦那に役(金魚すくいの網)を渡してるナミさんがいましてよ〜〜♪!♪!




そしてクレジットともに進む海の碧、空の青、リゾートの海域を示す見送る島々。
綺麗です。絵で嫌悪した方には是非おすすめ。絶対外れないと思う。

ストーリーは不思議な話です。ある意味幻想的ネタ。
この幻想ネタに仲間のキーワードを描き出すために出された『数々の大人の後悔』が良い味出してます。



さて本編に戻れば
誘い文句は「スパ&エステ」「美女と琥珀の時間」「満貫全席」それぞれに反応するナミ、サンジ、そしてチョパ。地図に書かれた花に興味を示すロビンと、ルフィは・・・その掛けられた文言に反応しました。この後も島についての導入はサナチョがくっついてのノリノリでここは面白かったです。いつもウソップとナミでやっているノリだしサナチョは私には新鮮でした。

島についても何もない・・・・?のはずがいきなり奥から聞こえてきたセレブ用のリゾートアイランドの音に踊り子さんの群れ。居並ぶ遊園地。期待が一気に高まったのですが・・・サナチョの期待は裏切られ、帰ろうとしたときに
「地獄の試練を受けよ」
とお花の付いたオマツリ男爵登場。
お約束でルフィが受けて、ゾロが続いて、花に興味を持つロビンも乗って、次々に受けて立つ7人。
最後のウソップが受けて仲間のチームワークで初回のデタラメ金魚すくいを快勝。
(ここでゾロナミというかサ→ナゾ、サンルあり)

その姿に怒り更に試練を申しつける男爵。相手にしないよう島を出ようとする彼らはなぜかナミが居るのに迷子に。

今回の映画を劇場で観て欲しいなと思うのはここの他にもあるのですが、音響の使い方が良いのです。ご自宅が四方向からのドルビー設備を持つ方以外は出来たら映画館がおすすめ。
台詞が音としてこんなに使えるのだと感動するシーンが幾たびかあります。

また受けてしまうルフィと今回は相手の口車に乗せられてしまうナミ。
徐々にペースを乱されたままチーム制輪投げに突入。
二人組のチームで戦ううちに敵の容赦ない卑怯な手の連発にデービーバックファイトを思い出しながら・・
仕組まれた悪意によってここから仲間が奪われていくのです。


チョッパーとロビンはそれぞれに島で逃げ続ける家族制海賊団パパと3人の子供や、ムッチーと知り合って情報を得て行くうちに誘拐されます。チョッパーはオマツリ男爵だけが若く映るかなり古い写真を見ます。ロビンはこの島のキー『リリーカーネーション』を捜しているうちに誘拐されてしまいました。
ナミさんはそのムッチーに色仕掛けの途中に不思議なことを聞きます。「ゴールドロジャーとはこの間会った。」そのムッチーは過去を思い出しながらいきなり崩れてしまうのです。
ルフィはちょびひげ海賊団の唯一の生き残りブリーフさんと知り合います。
「男爵とは仲間と一緒に戦わなければならない」

夕餉が始まる頃
ゾロとサンジの喧嘩、ナミとウソップの喧嘩。
互いにこの島の連中から与えられ続けた不快感をそのまま落ち着かないいらだちに変えていつもならしない行動を取り始めるのです。
サンジのシェフ対決も今ひとつらしくない。
変わらないのはルフィの食欲とゾロの昼寝くらいですが、これすら苛立ちの原因となって仲間が崩壊して・・・そして三度地獄の試練を申しつけるオマツリ男爵。

それを無視してバラバラになって仲間を捜す4人は不思議な少年に追いつめられていきます。
ゾロの鬼斬りに血も流さないその少年は自分でもその理由がわかりません。
ルフィは仲間が消えたことを責めるサンジの言葉に愕然となります。
「お前がこんな戦いを受けるから・・・・・・」



消えた仲間。
荒れた大地の島の中心にそそり立つ巨大な影。
チョッパーは子供達を助けようと喰われてしまった。
けどチョパにカワウソはないだろ、奴はタヌキだよ。と突っ込みながら・・。
その周囲に広がる荒野とその中に立つオマツリ男爵よみがえるムッチー達。

仲間を帰せと怒りとともに戦うルフィの手足が封じられていくうちに仲間がどんどん目の前で失われて行きます。最後の一人まで飲み込まれ戦う間に愕然と己を失うルフィ。

この辺りルフィ・・らしいか?と問われると少しへたれ。
と言うかかなりへたれ。

けれどルフィはオリジナルのキャラとともに後半の暗い画面の中打ちのめされながらも立ち上がっていくのです


周囲の大人はおっさん三人。
彼らは皆悲しい過去を未だ引きずって暮らしているのです。
ルフィの敵として戦うことで、ルフィとともに戦うことでそれぞれを乗り越えていく・・・。
大人は社会だと監督は仰っておられました。
それと戦うのが海賊で映画だと。


けど仲間を奪われてしまうルフィという同人にありそうなネタをしっかりとした周囲のキャラクターを立ててそしてルフィらしく立ち直らせていく様は見事な作品でした。
一般的萌えはすくないかもな。

けど良い作品です。本当に心に染みる映画でした。
子供は子供の目で見て欲しいな。出来たら少し理解できる年頃が良いなと思いました。


2005/03/06






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